平成23年賃金構造基本統計調査 所定内給与、2年連続でプラス
このほど厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によると、昨年のフルタイムで働く一般労働者の賃金(六月分の所定内給与額)は前年比0.2%増の29万6800円で、2年連続で前年を上回ったことが分かりました。
一般労働者の賃金
【賃金、前年比】
平成23年の賃金は、男女計で29万6800円(平均41.5歳、勤続11.9年)、前年比0.2%増となっている。
これを男女別にみると、男性は32万8300円(平均42.3歳、勤続13.3年)で前年と同水準。女性は23万1900円(同39.9歳、同9.0年)で同1.9%増となっている。
【学歴別にみた賃金】
男性は大学・大学院卒39万9400円(前年比1.0%増)、高専・短大卒30万1000円(同0.3%増)、高校卒28万6200円(同1.0%減)で、高校卒が前年を下回っている。
女性は大学・大学院卒28万3400円(同3.2%増)、高専・短大卒24万5300円(同1.0%増)、高校卒19万9700円(同0.2%増)で、各学歴で前年を上回っている。
【企業規模別にみた賃金】
男性は大企業38万6100円(前年比0.8%増)、中企業31万6100円(同0.2%減)、小企業28万2400円(同1.0%減)で、大企業が前年を上回っている。
女性は大企業26万2800円(同3.2%増)、中企業23万900円(同1.6%増)、小企業20万8100円(同0.6%増)で、全ての企業規模で前年を上回っている。
【産業別にみた賃金】
男性は金融業、保険業(49万2300円)、教育、学習支援業(44万9300円)が高く、運輸業、郵便業(26万4400円)が低くなっている。
女性は教育、学習支援業(30万7400円)、情報通信業(28万8000円)が高く、宿泊業、飲食サービス業(18万6900円)が低くなっている。
【雇用形態別にみた賃金】
男性は正社員33万9600円(前年比0.3%増)、非正社員22万2200円(同2.9%減)、女性は正社員24万8800円(同2.0%増)、非正社員17万2200円(同0.8%増)となっている。
なお、正社員の賃金を100とすると、非正社員は男性65(前年68)、女性69(同70)にとどまっている。
短時間労働者の賃金
一時間当たりの賃金は、男性1092円(前年比11円増)、女性988円(同9円増)となっている。
これを産業別にみると、男性は学術研究、専門・技術サービス業(1907円)が高く、宿泊業、飲食サービス業(916円)が低くなっている。
女性は情報通信業(1282円)が高く、宿泊業、飲食サービス業(890円)が低くなっている。