「働き方改革実現会議」がスタート 時間外労働の規制見直しが焦点に
投稿日:2016年11月1日(火)
政府は9月27日、安倍内閣が掲げる主要政策である「働き方改革」に向けて、関係閣僚や有識者をメンバーとする「働き方改革実現会議」の初会合を開きました。
会議の具体的なテーマとしては、時間外労働の上限規制の見直しなど長時間労働の是正や、「同一労働同一賃金」など非正規雇用の処遇改善を柱に、柔軟な働き方ができる環境づくり、65歳以上の継続雇用・定年延長に取り組む企業への支援なども挙げられています。
長時間労働の是正をめぐっては、いわゆる「36協定」における時間外労働にかかる「特別条項」にも上限時間を設けるなど、労基法の改正も視野に入れた規制強化について具体的な議論が行われることになります。また、労働者の十分な睡眠時間と生活時間の確保のため、「休息時間(勤務間インターバル)制度」の法制化に向けた動きもあるとみられています。
一方、「同一労働同一賃金」については、正規と非正規との不合理な待遇格差をなくすことを重点に議論が進むものとみられ、議論の結果を受けて厚生労働省は、どういう場合に不合理なのかを具体的に示すガイドラインを、年内に策定するとしています。
会合は、ほぼ月一回のペースで行われる予定で、内閣府に設置された「働き方改革実現推進室」でも、働き方改革の実現に向けて必要な政策を検討するため、担当大臣らによる民間企業や関係施設の視察なども積極的に行うとしています。