社員の過労自殺で判決 電通の違法残業に50万円の罰金
投稿日:2017年11月2日(木)
社員が過労が原因で自殺した事件に端を発して、違法な残業が行われていたとして労働基準法違反の罪に問われた電通に対して、東京簡裁は10月6日、求刑通り罰金50万円の判決を言い渡しました。
判決で裁判官は、「違法な長時間労働が状態化していた」「労働基準監督署から是正勧告を受けたのに、労働者の増員や業務量の削減などの抜本的対策を講じず、サービス残業も横行していた」と、法人としての責任を厳しく指摘しました。
労基法違反については、軽微で争いのない事件は迅速に処理すべきとの要請から、通常は書面審理のみで罰金刑を科す略式起訴で行われますが、今回は社会的な関心も高いことなどから異例の正式裁判となりました。