雇用保険・年金関係の届出にマイナンバー記載が義務化
雇用保険や社会保険の届出にマイナンバーの記載が義務化されました。
記載が求められる書類や省略できる届出などについて説明します。
平成28年1月よりスタートしたマイナンバー(個人番号)制度ですが、平成30年3月より、雇用保険および社会保険の手続きにおいてマイナンバーの記載が求められることになりました。
雇用保険の記載手続き
雇用保険の届出においては、これまでもマイナンバーの記載は必要でしたが、記載がなくても届出は受理され、処理されてきました。しかし、平成30年5月以降については、マイナンバーの記載がない場合、補正のために書類がハローワークから戻されることになっています。ただし、各種届出などの後に提出する場合には、欄外などに「マイナンバー別途届出(平成◯年◯月◯日頃)」と記載することで、戻されずに処理されることになりました。マイナンバーの記載が必要となる書類は次の通りです。
(1)雇用保険被保険者資格取得届
(2)雇用保険被保険者資格喪失届
(3)高年齢雇用継続給付支給申請(初回のみ)
(4)育児休業給付支給申請(初回)
(5)介護休業給付金支給申請
社会保険の記載手続き
雇用保険の届出と同様に年金関係の届出についてもマイナンバーの記載が必要となります。今後、健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届など、これまで基礎年金番号を記載していた届書については、すでに平成30年3月5日以降、マイナンバーを記入して提出することになっています。
マイナンバーを記入した場合には、住基ネットから日本年金機構が住民票上の住所を取得することが可能になるため、被保険者住所の記載を省略できます。
住民票上の住所と異なるところに住居のある人については、資格取得届とは別に住所変更届(居所届)が必要となります。また、被保険者の住所変更届および被保険者・受給権者の氏名変更届は、個人番号と基礎年金番号が紐付いている人については、日本年金機構への届出を省略できます。これまで受給権者のみ実施していた死亡届の届出省略について、国民年金第1号および第3号被保険者も個人番号と基礎年金番号が紐付いている人は届出を省略できます。
なお、マイナンバー記載義務にともない各種届出様式が変更になっています。変更の内容は、マイナンバー欄の追加のほか、様式のA4縦判化、複数の様式の統合(被扶養者〈異動〉届と国民年金第3号被保険者関係届など)が行われています。