厚生労働省「過重労働解消キャンペーン」重点監督実施企業の6割以上で法令違反
投稿日:2018年7月1日(日)
厚生労働省は4月、昨年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」における重点監督の実施結果を公表しました。
長時間の過重労働による過労死などに関する労災請求のあった事業場など、労働基準関係法令違反が疑われる7635事業場に対して重点監督を実施した結果、全体の約66%におよぶ5029事業場で法令違反が確認されました。
法令違反があった事業場の数を業種別にみると製造業が1399(※69.5%)ともっとも多く、次いで商業が797(※68.9%)、運輸交通業が614(※78.3%)となっています。※監督事業実施事業者数に対する割合
おもな違反内容は、「違法な時間外労働があったもの」が2848事業場(37.3%)、「賃金不払い残業があったもの」が536事業場(7.0%)、「過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの」が778事業場(10.2%)です。
もっとも多かった、違法な時間外労働があった2848事業場において、時間外・休日労働の実績が最長の者の時間数は、1694事業場で1ヵ月80時間以上、うち1102事業場で1ヵ月100時間以上、うち222事業場で1ヵ月150時間以上、うち45事業場で1ヵ月200時間以上という実態が明らかになりました。
また、今回の重点監督事業場では、労働時間の適切な把握について、1232事業場に対して不適正であるとして、厚生労働省が定めるガイドラインをもとに指導が行われました。